【基本情報技術者試験】データ伝送時の回線利用率②
目次
データ伝送時の回線利用率を求める
基本情報技術者試験でデータ伝送(転送)時の回線利用率を求める問題の解き方を解説します。
下記、前回の記事の問題の解き方を応用します。
基本情報技術者試験 平成25年春期午前問32
本社と工場との間を専用線で接続してデータを伝送するシステムがある。このシステムでは2,000バイト/件の伝票データを2件ずつまとめ,それに400バイトのヘッダ情報を付加して送っている。伝票データは,1時間に平均100,000件発生している。回線速度を1Mビット/秒としたとき,回線利用率はおよそ何%か。
ア: 6.1
イ: 44
ウ: 49
エ: 53
引用元:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:過去問題
解説
問題より、回答として求めるものを要約すると…
1時間に100,000件の伝票データを送信する際の回線利用率
回線利用率を求める計算式
(実際に伝送するデータ量 ÷ 回線が伝送できるデータ量) ×100
※この問題の場合はそれぞれ1時間ごとのデータ量
問題文より、条件をピックアップする
- 伝票1件あたりのデータ量: 2000バイト
- 利用する回線速度: 1Mビット/秒
- 伝票データ2件毎に付加するヘッダ情報のデータ量: 400ビット
実際に伝送するデータ量の合計
1. 伝票のデータ量
2000バイト × 100,000件
= 200百万バイト
= 200Mバイト
2.ヘッダ情報のデータ量
(問題文より)
このシステムでは2,000バイト/件の伝票データを2件ずつまとめ,それに400バイトのヘッダ情報を付加して送っている。
つまり伝票2件毎にヘッダ情報400バイトが付加されるということ。
100,000件の伝票では、50,000(2件1組分)個のヘッダ情報が付与される。
400バイト × 50,000
= 20百万
= 20Mバイト
実際に伝送するデータ量の合計は(1、2を足し合わせて)
220Mバイトとなる。
回線が1時間に伝送できるデータ量
回線速度 1Mビット/秒なので、1時間に伝送できるデータ量は
1Mビット × 60 × 60
= 3600Mビット/秒
計算式に当てはめる
データ量をそれぞれ前述した式に当てはめて計算する
(220Mバイト ÷ 3600Mビット)× 100
計算する際に必ず単位を揃える
データ量の220Mバイトをビットの単位に変換
220Mバイト = 1760Mビット(220M × 8)
(1760M ÷ 3600M)× 100
= 0.4888…
= 約49%
回答はウ:49となります。